平均律(Temperament)
『純正律』は非常に美しい響きを持っているのですが、
問題点、欠点がありました。
そこで、『
平均律
』という発想です。
任意の音から「完全5度(振動数比2:3)」を作り、
その音からまた「完全5度」の音を作りオクターブ内に収め、
その音からまた「完全5度」の音を・・・
というのを繰り返していくと、
オクターブ内には、無数の音で埋まってしまいます。
が、12回繰り返したところの音が、
基になった音のオクターブ上に
非常に近い音
なんですね。
誤差
(531441-262144x2)/262144 = 7153/262144
この例で基にした、
256Hz C 音のオクターブ上の音(512Hz)でいうと、
その音よりわずか上の周波数 517.98…。
6Hz 足らずの差です。
できた音は12音。
この誤差を12の音に均等に振り分けることで、
オクターブが12等分されます。
この音律を『
平均律
』といいます。
「純正律」に比べると、
はるかに濁った響き(振動数比が複雑)
となりますが、
12の調に転調できるという最大の利点
により、
18C 以降現在に至っても、
この『平均律』が使われるているのです。
半音・全音
12等分された音程が
『半音(Harf Tone)』1/2 Step
で、
その2つ分が
『全音(Hole Tone)』1 Step
となります。