ダイアトニック・スケールの項目では、
いくつかの新しい言葉が出てきましたね。
その中でも、これは大事ですよと言ったのが、
「
Tritone トライトーン の解決」でした。
この辺りのお話を、
もう少ししようと思います。
音楽を構成している、メロディーやハーモニーが、
ある1つの音・Tonic(主音)に対して、
何らかの関連を持っている時に、
その音楽は、
『
Tonality トーナリティー(調性)を持っている』
ということができます。
Tonic トニックに向かう傾向が強いほど、
調性は安定するんですね。
Tonality トーナリティー(調性)を、
広い意味で捉えると、
フリー・ミュージック的な曲であっても、
トーナリティーを持っているといえます。
一般的に、トーナリティーと言った場合には、
18世紀のヨーロッパで確立された、
「
functional Harmony ファンクショナル・ハーモニー 機能和声」
によるトーナリティーを意味します。
さて、前述の、
Diatonic Chord ダイアトニック・コードの中で、
最も不安定なコードは5度7th の、
Dominant 7th Chord ドミナント7th コードで、
最も安定したコードが、
1度の Tonic Chord トニック・コードでした。
Dominant Motion ドミナント・モーションは、
どういったものでしたか?
Trione トライトーンの解決
+
Motion of 5th
でしたね。
不安定なコード → 安定したコード
に行く Dominant Motion は、
言うなれば、
緊張 → 弛緩
なわけです。
ここで、ホッとするわけですね。
つまりそれは、
1つの音 Tonic (主音)へ向かう傾向を
生み出しています。
Tritone トライトーンの解決ということが、
トーナリティーを確立する上で、重要なポイント
となっているんですね。
これを理解して下さい。
狭い意味でのトーナリティー、
これは、
ジャズ、ロック、その他幅広い音楽に行き渡っており、
音楽理論の大半が、
このシステムによるものなのです。
音楽理論を理解することは、
大半の音楽の「本質」を理解することでもあるんです。
また、
トーナリティーの無い音楽を理解する上でも、
これが、大きなよりどころとなってきます。
なので、
しっかりと理解するようにしていって下さいね。