音律・Scale(スケール)
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Scale(スケール)
> とは、ある音から上、または下に、
ある同名の音までの
音列
をいいます。
段階的に、高さの順に配列されます。
「
ドレミファソラシ
」とか、そういったものですね。
さて、どうしてこのようなものがあるのでしょうか。
人間の耳は、ポルタメント風な音の変化を明確に知覚できません。
(ポルタメント portamento =この言葉は「記譜法」でも出てきましたね。
無段階の音の変化です。)
少ないヘルツ数で変化したり、段階的なものが無い状態では、
「
感覚的に疲労
」します。
そこで、
その中から知覚できるものをいくつか選び出そうとするわけです。
≪ 無意識的行為 ≫
そして、段階的な跳躍した音は、
「
継続的な変化
」として知覚されます。
さらに、何より大事な理由。
段階的な音列を決めることで、
「アンサンブル」ができるようになります。
こういう高さの音で、こういう音列を使いましょうと、
「約束事」を作ることで、
皆で音楽することができるわけですね。
そういったことから、
「
音階(Scale)
」というものが作られていくわけです。
音を選ぶ方法
や、
音の距離の知覚力
といったものが、
民族、時代によって異なることから、
様々な音階が存在します。
音階は、その音階だけが持つ、音楽的色彩、明暗濃淡があります。
この、
音階を構成する振動数比を決定すること
を、
『音律』
といいます。
いうなれば、
『音律』とは、
アンサンブルをする上での必要性から生まれてきた発想
なのです。
「音を選ぶ」という作為
がそこにはある、ということを踏まえた上で、
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