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--- Sax Fan --- サックス・ファン 『第27号』
2005年8月20日 テーマ 20小節目
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今号の本題 : マウスピース(4)
編集後記 : マイク
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これから楽器を始めようと思っている人:じっくり読んでね!!
初心者・中級者:知らないネタがあるかも!!
しっかり復習しましょう!!
[ 不定期発行マガジン ]
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おはようございます。
映画「スウィング・ガールズ」以来、学校のブラバンでも、それに
使われた曲をやっているみたいですね。
ジャズを聴き始めた人もいるみたいです。
中高生から頂くメールに、「ジャズも聴いてます。」ってあると、
なんか、友達が増えたみたいな、そんな嬉しさがあります。
ジャズと一言で言っても、色んなスタイルがあります。
ディキシーランド、ニューオリンズ、シカゴ・スタイル、スウィン
グ、ビ・バップ、ハード・バップ、クール、モード、フリー・・・
一つ聴き始めたら、他のスタイルも聴いてみて下さい。
あなたにガツンとくるジャズが見つかるかもしれませんよ。
私がそうでした。
今はもう他界していませんが、私の親父が主に聴いていたのが、ス
ウィング・ジャズやラテンでした。
グレンミラー・オーケストラ、ベニー・グッドマンが好きでしたね。
(スウィング・ジャズの部類じゃないですが、ソニー・ロリンズも
好きでした。)
カウント・ベーシーのオーケストラがよくやっていた「フライング
・ホーム」という曲があるのですが、酔っ払って帰ってくると頻繁
に口ずさんでいました。
(が、4小節だけ延々リピートです。
「先に進んでくれぃ〜」とツッコミそうでした。)
そんな感じだったので、ジャズといえば、スウィング・ジャズとい
う認識しかなかったんですね。
中学生になって出会ったチャーリー・パーカーのサウンドに、電気
が走りました!!
こんな音楽があったなんて!!
ビ・バップというジャズですね。
音楽も出会いです。
まだガツンときたことのない人。
色々なものを聴く機会を増やしていけば、きっとガツンとくるもの
が見つかりますよ!!
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このメルマガは、楽器演奏に興味はあるけど迷っている人・始めよ
うとしている人から、初心者、中級者を対象に書いていきます。
「それぞれ対象のレベルが違うのに、自分にとって有益な情報はあ
るの?」と思われる方がいっぱいいらっしゃることだと思います。
特に中級者の方は、「どうせ知ってること、できることばかりだろ
う」とお思いでしょう。
レベルは違っても、大事なポイントは一緒です。
そういった方は、もう一度チェックする意味で読んで下さい。
中には、知らなかったことがあるかも知れません。ほんのちょっと
のことでも、そこに、早くうまくなるためのヒントが隠れているか
も知れません。
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〔それでは、本題です。〕
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マウスピース(4)
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前号までは、マウスピースの構造的なことをお話しました。
それらの形状の違いが、音の違いとなってくるということですね。
初心者の場合は、楽器購入時に最初から付いてくるようなマウスピ
ースを、しっかり使い込むことです。
通常そのマウスピースは、標準的な、中庸(ミディアム)のもので
す。
何がミディアムかというと、フェイシングやチャンバーがミディア
ムなんです。
最初に使うのに一番適しています。
これでしっかりとアンブシュアを形成していって下さい。
□ □ □
アンブシュアがしっかりとでき上がるまでは、新しいマウスピース
を買うべきではありません。
アンブシュアが悪いことに原因があるのに、それがマウスピースの
せいのように思ってもいけません。
アンブシュアが悪いことや、空気の支え、口周りの筋肉の発達不足
といったことまで、マウスピースは助けてくれません。
マウスピースは、マウスピースとしての役目しか果たさないんです
から・・・。
□ □ □
憧れのミュージシャンが使っているから・・・。
でも、ちょっと待って下さい。
そのマウスピース、子供がイチローと同じバットを購入しているよ
うな、そんな選択になっていないですか?
口周りの筋肉、息の吹き込み方や支える力、同じですか?
□ □ □
あごの形、歯、唇の厚さ、口周りの筋肉のでき具合等、人それぞれ
であることを理解し、そして、演奏スタイル、音色についての概念
を持った上で購入することが望ましいです。
それら個性がはっきりするまでは、購入を控えた方がいいでしょう。
□ □ □
マウスピースを購入する際、試奏することになりますが、自分が出
したい音が明確でないと、迷うことになりますし、誤った買い物を
してしまいます。
例えば、ただ漠然と「派手な音」みたいな感じで買いに行くとしま
す。
色々と試奏して、ある程度絞り込みはできます。
が、頭の中に明確な音のイメージが無いもんだから、そこから先、
「この中からどれか」という選択になってしまいます。
そうなれば、『どういう音を出したいのか』ということではなく、
「どれが一番派手か」という視点での選択になりますよね。
「派手」ということに注意が向いてしまってます。
音を聴き比べる視野を狭くしての選択となります。
で、買って帰ってそのマウスピースを使うと、やけにキンキンした
音だったりということにもなりかねません。
□ □ □
今回で、マウスピースの項目は終わりです。
初めの方の号に、体も楽器の一部ということを書きましたが、口、
マウスピースが、体と楽器をつなぐ接点です。
アンブシュア、喉の状態、息の支え等も、音を作る上で重要な要素
です。
自分が出したい音が、イメージとして明確になってくると、それだ
けで音が変わることがあることも知っておいて下さいね。
マウスピースの構造的なことを書いたのは、それを覚えて欲しいか
らではなく、マウスピースの役割を理解して欲しかったからです。
その役割以外のことはしないことを理解して下さいね。
いい音は、マウスピースが作るのではないのです。
次回からは、音楽理論編に移ります。
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音楽を説明するのに、どうしても抽象的になりやすい部分がありま
すが、できるだけ努力して、解っていただけるような説明を心がけ
てはいます。
しかし、私の力だけではどうしても足りないので、これを読んで下
さってるあなたに協力していただかなければなりません。
理解してやろうと、優しく力を貸して下さい。
よろしくお願いします。 m(_ _)m
なお、解らなかった点や、質問、感想等、なんでもいいです。
お気軽にメール下さい。
info@sax-fan.net
待ってます!!
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編集後記:マイク
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最近、時間がある限り、サイトの更新をするようにしているんです
が、最新更新は「お薦め Goods」のマイクです。
実は私、初期の頃、スタンド・マイクが苦手でした。
どうしても動いてしまうんです。
演奏中、オフ(マイクの音を拾う範囲から外れること)してしまう
んですね。
エンジニアによく注意されました。(汗)
なので、楽器に取り付けるコンデンサ・マイクはとてもありがたい
のです。
マイクには、指向性というものがあります。
どういった範囲で、どれ位の音を拾うかというやつですね。
ロックのヴォーカリストによく見受けられますが、マイクのネット
になった部分、そこを、手で包むように持つ人がいます。
マイクの特性からして、あれはよくありません。
通常、ヴォーカリストは、マイ・マイクを持っています。
マイクによって、音質が違うからです。
サックスにしても同様です。
使うマイクによって音質が違うわけですから、CDに入っている音と
生の音では、若干違いがあります。
さらに、イフェクターを通して出る音は、かなりの違いとなります。
デビット・サンボーンなんかの音がそうですね。
そういったことを踏まえた上で、自分の出したい音というのを、見
極めていって下さいね。
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最後まで読んで下さり、本当にありがとうございます。
ご意見・ご感想・ご要望等、何でも結構です。
お気軽にメール下さい。
info@sax-fan.net 瀬尾和弘
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